事業者ローンの審査について

事業者ローンの審査は個人向けキャッシングと異なります。
事業者ローンの多くは、一般的な個人向けキャッシングと同じような方法で申し込みができます。
これは、個人向けキャッシングと同様に、銀行、消費者金融、信販会社などから提供されているからです。
また、審査から融資までの間隔も短く、来店不要かつ即日審査や即日融資も可能になっています。
さらに、大口融資でなければ担保や保証人も必要ないことが多いでしょう。
金利については、個人向けキャッシングと同じ程度で設定されており、10%台中盤前後の金利となることが多いですね。
借り入れや返済についてもインターネットやATMを利用することができ、使い勝手も非常に良好。

事業者ローン特有の注意すること

事業者ローン特有の注意すること

ただし、ここで注意したいのが審査時の内容。
事業者ローンは、基本的に事業性資金に使い道が限定されます。
一部では生計費などへの利用もほぼ黙認状態ということもありえますが、審査時には事業性資金の融資であると証明しないとダメです。
さらに、審査時に必要となる書類にも違いがあります。
これについては後ほど詳しく説明しますが、事業についてのさまざまな資料を提出する必要がでてくるのです。
個人の場合は本人確認書類と給与明細だけで審査時の資料は十分なことはほとんどですよね。
これに対して、事業者ローンは確定申告書や事業計画、決算書、登記簿など、準備に時間がかかる書類がいくつか必要です。
また、無担保・無保証をうたっていても、法人の場合は代表者の連帯保証が必要になることもあります。
つまり自分が自分の会社の連帯保証人となるわけです。

事業者ローンは総量規制の例外

事業者ローンは総量規制の例外

そのほか、事業者ローンの場合は総量規制の対象外になるという点も注意。
総量規制は「個人向けの貸し付け」に対して行われるため、事業性資金の融資は対象外です。
そのため、代表者が個人的に他社で借り入れしていたとしても融資を受けられる可能性は高くなります。
加えて、法人としてすでに他社の事業者ローンを利用していたとしても、審査や融資が可能です。
とはいえ、審査時には経営の健全性が大切ですから、債務超過や赤字決算、事業計画書の不備には注意したいところですね。

事業者ローンの申し込み条件

事業者ローンの申し込み条件

事業者ローンは、事業を営む人に向けた金融商品で、個人事業主または法人格を持つ事業者の代表者のみが申し込み可能となります。
ただ事業主であればよいというわけではなく、ある程度の事業歴を持つことが条件です。
事業歴は金融会社によるものの、最低限1年以上は必要で、大半が2年から3年の事業歴を求められます。
私の場合は、個人事業主になって1年半の時に初めて事業者ローンを申し込みましたが、そのときは事業歴の短さを理由に断られました。
しかしその後、法人成りして2年目には同じ金融会社から融資を受けられたので、時間をおいて何度かトライすることも大切ですね。
また、銀行系の事業者ローンの場合は、支店のあるエリアで営業していることが条件になることもあるのです。
さらに、債務超過や税金の未納、赤字決算があると融資を断られることも。
ただし、ビジネスローンの中には所定の書類を提出することで、債務があっても借り入れすることが可能な商品も存在します。
この場合は税理士に書類作成を依頼する必要があるため、思い立ったときに即申し込みができるわけではありません。

事業者ローンの申し込み時に必要な書類

事業者ローンの申し込み時に必要な書類

事業者ローンの申し込みには、個人向けキャッシングよりも多くの書類が必要になります。
本人確認書類は当然のこと、さらに自身の収入事業の詳細を伝える資料の提出が求められるのです。
さらに、個人事業主と法人格を取得した事業者では、提出する資料が異なる点にも注意。
個人事業主の場合は、その事業での所得が確認できる最新の確定申告書経営状況申告書事業計画書納税証明書を提出することになります。
そのほか、事業のより詳しい裏付けとして、資格や免許に関する証明書類、営業許可証や受発注書、納品書など事業の実態が把握できる資料も準備しておきたいところ。
一方、法人の場合は、登記簿謄本や決算書の提出が求められることになります。
どちらの場合もシビアなところでは2年から3年分の資料提出を求められることもあります。
各金融会社の貸し付け条件をしっかりと確認しておくことが大切です。

事業者ローンの審査内容

事業者ローンの審査内容

事業者ローンの審査では、事業者としての信用力の有無や事業自体の健全性、収益力などをチェックされます。
事業者としての信用力は「事業歴」の長さや、ローンの申し込み者自身の信用性によって判断されることが多いでしょう。
5年、10年と連続して安定的に事業を続けていれば、貸し倒れのリスクが低いとみなされるはずです。
さらに事業主や法人の代表者自身が個人で負債を抱えていないことも、事業者として信用力が高さにつながります。
個人事業主の場合は代表者自身への貸付となりますし、法人格を持っていても代表者自身が連帯保証人になることがほとんどですからね。
ここで重要になるのが、事業計画書資金計画書決算書といった事業全体の内容、収益などを確認できる資料です。
事業の略歴や内容、取引先などが記載された、具体的で説得力のある事業計画や資金計画と、一定期間以上安定して経営してきた証拠としての決算書の提出が求められます。
ビジネスローンの金融会社は提出された書類をチェックして総合的に判断を下します。
今回の融資が事業性を帯びたものであって経営上妥当であり、確実に返済されるだろうと判断されれば、審査は通過するでしょう。
特に法人の場合は、たとえ直近の決算が赤字だったとしても、保有資産や事業計画とのバランスをみて経営状態が判断されます。
たとえば大口の仕入れや設備投資、外注先を増やしたことによる一時的な赤字であれば、事業の拡大や収益力強化のためとして説明しやすくなりますよね。

事業者ローンは想像以上に利便性が高い

事業者ローンは想像以上に利便性が高い

これまで紹介したように、事業者ローンは個人向けキャッシングよりも提出書類が多かったり、審査でチェックされる項目が多かったりします。
しかし、一度これらをクリアしてしまえば、融資までのスピードは速いうえに融資される金額も多いというメリットがあります。
初回でも300万円から1000万円を借り入れ可能な商品があり、これらは個人向けキャッシングではほぼ不可能な数字ですよね。
私も、とある事業者ローンの申し込みで初回融資300万円を提示されたときは驚きました。
また、一般のカードローンやフリーキャッシングの中にも、実質的に事業者ローンとして活用できるものがあるのです。
必要としている資金が数十万円など少額の場合は、このようなサービスで済ませることも検討してください。
いずれにせよ、事業者ローンは崖っぷちの状態で検討するのでは、少し遅いのです。
ベストな方法としては、今すぐに必要という状態になくとも、申し込みを済ませておくこと。
開業間もない個人事業主や法人は信用力や資金調達力が乏しいもの。
しかし事業を安定させ、成長させるにはどこかで必ずまとまった資金が必要です。
一括仕入れによるコスト削減や、外注化、スタッフの配置など、色んなところに投資が必要です。
逆に投資をしなければ損になることも増えてきますし、チャンスを逃していては事業は大きくなりませんよね。
これらを解決する手段として、事業者ローンを利用できる状態にしておくべきですね。

まとめ

①個人事業主と法人が融資対象。
②事業性資金は総量規制対象外。
③事業歴や事業計画書も審査対象。
④事業拡大、安定化の手段として事業者ローンをとらえることが大切。